2013年度特別セミナー プログラム
2013年度特別セミナー ポスター

経済研究所・(財)統計研究会財政班特別セミナー
「財政・社会保障の諸問題」

東北大学大学院経済学研究科教授

吉田　浩氏

東京大学大学院経済学研究科准教授

林　正義氏

大阪大学大学院国際公共政策研究科教授

赤井伸郎氏

要旨
　今年度の経済研究所特別セミナーは，(財)統計研究会財政班との共催で，東京大学大学院経済学研究科教授・井堀利宏氏を座長として，3名の報告者を招いて行われた．
　吉田氏の「選挙制度改革による若年世代意見の反映に関する研究―青木教授(ドメイン)モデルか井堀教授(世代別)モデルか吉田(推定)モデルか：全国1000人アンケート調査結果からの実証分析」と題する報告では、若年世代の投票率の低下に反応して政府が高齢世代に有利な財政支出や財源調達を選択しているという認識の下で，選挙制度改革のあり方が検討された．
　林氏の「地域保険における財政安定化の検証」と題する報告では，市町村が保険者である国民健康保険と介護保険における財政移転や通時調整の安定化効果と再分配効果について検討が行われた．
　赤井氏の“Endogenous Choice of Subsidy Instruments in Imperfectly Competitive Markets: A Unit Subsidy versus an Ad Valorem Subsidy (with Hikaru Ogawa and Yoshitomo Ogawa)”と題する報告では，企業に対する輸出促進のための政府補助金に関して，従量制と従価制の厚生面での比較が行われた．
　関東や関西などの他大学からの参加者が多く，研究交流の面でも非常に有意義なセミナーであった．
（11月2日，ウインクあいち1108会議室）
（経済学部教授，経済研究所長　釜田公良）