1月の経済研究所セミナー

要旨
 2014年1月25日土曜午後3時より経済学部会議室にて、大阪大学経済学部伴金美教授を迎えて「マクロ経済モデルの変遷-伝統的マクロ計量モデルからDSGEモデルへ-」の講演をお願いした。伴教授は日本のマクロ計量モデル研究の第一人者で、内閣府などの国の研究機関や関西地域のシンクタンクなどにおいても長年マクロ計量モデルの作成指導をされてきた。今回、先生の40年間の研究を通じて、我が国のマクロ計量モデルの発展について概説していただいた。  戦後クラインらの指導により始まった我が国の計量経済モデル研究が政府機関、大学、民間シンクタンクにおいて発展したこと。これらの伝統的計量経済モデルは、短期予測はともかく、制度の変更などが生ずる長期予測や政策評価には弱い、というルーカス批判が生じたこと。その後、非定常な時系列データ分析が注目され、共和分関係と誤差修正モデルの関係の同等性が示されたこと。他方、計量経済モデルに於けるフォワードルッキングな期待の重要性が高まったこと。近年では、ミクロ経済的基礎をもつ動学的マクロ経済モデルの発展とともにDSGEモデルの発展が注目されていること、などが報告された。報告後、研究所スタッフ、近隣研究者を交えて熱心な質疑が行われた。
(経済学部教授 山田光男)