ゼミナール一覧

ゼミナール一覧

中山 恵子ゼミナール

ミクロ経済学

ミクロ経済学入門・マクロ経済学入門で修得した知識を踏まえながら、経済学の全体像を把握するとともに、市場メカニズムの理解に努める。やがて社会に出た際、経済学部出身者として恥じぬよう、経済学の基礎理論を理解し、経済学がいかに身近な存在であるかを意識してほしい。

2・3年生には主として経済の基礎理論を学ぶが、テキストや進め方は学年によって異なる。但し、基本的には学生と相談しつつ、ゼミの内容を決定し、就職試験対策として、学生の選んだトピックスに関するディスカッションやSPIの練習も行っている。新聞記事のまとめなどは、上級生が添削を行ってくれている。他にも、適性テストと解説を外部の方を招いて実施している。また、上場企業の人事の方や、官公庁の方がいらして、就職に関するお話をお聞きする機会は多い(コロナ禍では、オンライン)。4年の卒業論文作成も、かなり頑張ってくれるため、2、3年も参加し。発表会を開催している。

2年のゼミには、当初、上級生が来て、ゼミの進め方を中心に指導してくれるのが通例となっている。また、4年生は、最終学年でもあるため、経済に関連する各自の関心事をテーマとしたレポートを課しており、毎回、数人の学生に、レポートの進行状況の報告を割り当てている。最終的には、2年、3年のゼミ生の前で、卒論報告はパワーポイントを用いて行い、学生からの希望により、学生の評価も加味したうえでの評価としている。

コロナ禍以前は、上場企業のバレーボールVリーグの地域に根差した活動を企業から委託されたり、企業との新製品の企画を行ったり、豊田市との街づくりのコラボを実施したり、愛知県と名古屋市からの依頼でイベントに参加してきた。また、財務局や企業の論文コンクールにも参加してきた。しかし、近年は、東京の一部上場企業から研究費を年間100万円いただき、自分たちで課題を設定し、成果を報告し、冊子にまとめている。(尚、ゼミとしてボランティア活動は行っておらず、企業からの研究費、寄付金に基づいての活動である。)

中山 恵子 教授 のプロフィール

椿 建也ゼミナール

イギリス社会経済史

近代資本主義が最初に出現したのが、ヨーロッパや北アメリカの西洋世界である。なかでもイギリスは、他に先駆けて「産業革命」に成功し、19 世紀半ばには「世界の工場」と呼ばれ、海外に広大な植民地をもつ帝国を築いた。その後、20世紀に入ると世界経済の覇権を失い、相対的産業衰退に苦しんだ時期もあるが、21 世紀の現在も存在感のある国の一つである。

多くのスポーツ発祥の地でもあり、政治制度や文芸、住宅や都市計画、音楽やファッションの大衆文化など、この国が世界に与えた影響は大きい。1930 年代の世界恐慌の最中、大量失業に対処する経済学の新しい理論をうちたてたケインズや、「ゆりかごから墓場まで」のスローガンで知られる、戦後福祉国家の理念を提唱したベヴァリッジも、共にイギリス人である。

従来、イギリスの近代化・工業化は、日本が見習うべきモデルであった。1960年代の日本の高度成長とともに、このような見方も次第に薄れてはきたが、まだまだイギリスをはじめ欧米の経験に学ぶべきところは多い。

本ゼミナールでは、テキストに基づく学生諸君の発表と討論を中心に、イギリスの工業化から今日までの歩みを、広く西洋世界の動向にも留意しながら、経済・政治・社会・文化・生活・余暇・思想などの観点から多面的に検討する。

2年次の秋学期はまず、長谷川貴彦『イギリス現代史』(岩波書店 2017)をテキストに、第二次世界大戦後の現代イギリスの歩みを把握する。3年次の春学期は、西洋経済史やイギリス近現代史のより専門的な文献を取り上げる。使用テキストは、学生諸君の問題関心や希望に配慮し、決定したい。3年次の秋学期は、学生諸君と相談の上、いくつかテーマを選択してグループ学習を実施する。また随時、映画、ドキュメンタリー、報道番組等の資料映像の鑑賞を通じて、イギリスやヨーロッパの歴史や社会の実相に触れてもらう。さらに 3年次の夏休みには、卒業論文作成のための準備作業として、課題文献を定めたレポートの提出を求める。4年次は、卒業論文の指導を行う。各人の関心に基づいてそれぞれテーマを定め、個人面接と中間報告を重ねながら、卒業論文を作成する。

より詳細なゼミナール活動計画について、Web 上の演習Ⅰ(2 年次秋学期)、演習Ⅱ(3 年次通年)、演習Ⅲ(4 年次通年)のシラバスを参照してほしい。
参考までに、近年の演習で取りあげた輪読文献を挙げておく:

  • 井野瀬久美惠編、『イギリス文化史』(昭和堂 2010)
  • マーク・マゾワー(中田瑞穂、網谷隆介訳)『暗黒の大陸:ヨーロッパの20世紀』(未来社 2015)
  • 鶴岡路人、『EU離脱:イギリスとヨーロッパの地殻変動』(筑摩書房 2020)

椿 建也 教授 のプロフィール

近藤 健児ゼミナール

国際経済学

本年度はアジア諸国やその他の新興国の経済事情について研究をします。私の担当する講義では、国際経済学など理論的な内容を中心に扱っており、こちらが一方的に教えています。しかしゼミでは学生の活動が主体となるため、経済理論は使いません。講義の内容をイメージしてゼミに入ると、期待したものと違ったことになりますので、留意してください。

はじめの 1 年半は共有する知識の確立のために、『そうだったのか、中国』(池上彰、集英社文庫)や『図解 ASEANを読み解く』(みずほ総研、東洋経済)のような入門書から出発して、学生の希望をもとに 3~4 冊の本を選んで輪読します。学生は各自が担当することになった箇所の内容について、その他の文献・資料に幅広く当たって最新の情報を調べ、パワー・ポイントを使ってプレゼンテーションすることになります。情報の更新は非常に大切で、本に出ている古いデータが現在どう変化しているかを調べてこなくてはなりません。またプレゼンの能力は社会に出てすぐに必要となりますので、ゼミではそれを鍛えることも目的としています。さらに報告者に対する適切なコメントやディスカッションができるようになることも目指します。

3年生の秋学期の終わり頃にインター・ゼミがあります。3年生になったら 6人程度のグループに分かれて研究テーマを決め、通常のゼミの活動と並行して共同研究をすすめ、研究内容を名古屋大学、南山大学、愛知大学等他大学の学生の前で30分程度報告します。レベルの低い報告ははっきり言って恥ですので、内容もプレゼンの仕方も質疑応答も、高いものが要求されます。

4年生になったら、各自でテーマを選び、卒業論文作成の準備に取りかかります。ゼミでの発表も卒業研究から自分でコアとなるものを選んで報告することになります。ゼミで指摘されたことを受けて、各自研究をいっそう磨き上げ、1月に卒業論文として提出してもらいます。400字詰め原稿用紙換算で50枚必要です。過去の卒業論文のテーマはさまざまで、広く国際経済に関するものなら何でも認めます。学生生活最後に腰を据えて研究をするのですから、自分のやりたいテーマをじっくり探して見つけてください。

コロナの状況次第ですが、2年生の春休みにゼミ勉強合宿があります。全員参加です。

近藤 健児 教授 のプロフィール

阿部 英樹ゼミナール

日本経済史

経済史とは経済現象の長期的分析を進める学問です。長期的分析を歴史的分析といいかえることもできます。日本経済史は、経済面から日本社会の歴史を研究します。

このゼミでの研究テーマは「歴史資料で読み解く経済の歩みと地域社会」です。身近な地域をとりあげて、経済学の1分野としての経済史の方法について学びます。経済史の方法というと難しく聞こえるかもしれませんが、経済学を前提とした歴史的な考え方、歴史資料の読み方に触れてもらいたいと考えています。

2・3年次では、江戸時代から現代までの地域社会の変貌を物語る歴史資料を取り上げます。20世紀末からすでに言われていたように、21世紀には、グローバル化と情報化の急激な進展によって、江戸時代以来の歴史的な特質や伝統は、消滅の最終局面を向かえつつあるようです。

文書や碑文、絵図や写真等、様々な歴史資料を読み解き、地域社会の変貌過程をたどりながら、歴史的な特質や伝統の行方について、みなさんと語り合うことができたらと思っています。

また、3年次の秋学期からは、各自がテーマを決めて、ゼミ研究に取り組みます。日本各地の経済や社会を歴史的にみてみると、興味深い研究テーマがたくさんあるように思われます。また現在みられる地域の問題を、歴史的に分析するのも、おもしろいかもしれません。

ゼミ研究では、各自の関心に基づき、調査を繰り返してテーマを掘り下げ、最終的には4年次の秋学期末にゼミ修了論文を完成させます。

阿部 英樹 教授 のプロフィール

釜田 公良ゼミナール

経済政策

政府は、財政、金融、貿易、環境、医療、福祉、教育、労働などのさまざまな分野において、直接的に経済活動を行ったり、民間(家計・企業)の経済活動に影響を与える間接的な活動を行っている。経済政策とは、このような政府の活動のすべてを含む。本ゼミナールでは、さまざまな分野から、最近、社会で注目されている問題を取り上げて、なぜ政策が必要とされるかということや、どのような政策をとると、どのような効果が期待されるのかということについて考えていきたい。具体的には、財政赤字、少子化対策、年金・医療・介護保険政策、教育政策、文化政策・観光政策などに私は興味を持っているが、履修者が興味のある問題があれば、それも取り上げる。

ゼミの進め方としては、なるべくさまざまな問題を勉強したいので、特定の教科書は使わない。テーマに応じて私が文献を用意するので、それをもとにグループ(3~4人)でワークを行い、グループ発表をしてもらう(2年秋~3年)。これにより、グループによる問題解決の方法を身につけるとともに、個人レベルでの分析能力とプレゼンテーション能力の向上を図る。また、政策(行政)の現場を知るために、市町村など自治体との連携も考えている。

さらに、現実の経済データにあたってみることは、経済問題の本質をとらえる上で大変役立つので、4年次には、パソコンを用いて経済データの処理の仕方について学習する。そして、学生各自が選んだテーマについて、自分でデータを集めて分析を行い、卒業論文を作成する。

本ゼミナールでは、経済学の専門知識を蓄積するとともに、社会で活躍できるコンピテンシー(特性)を身につけることを行動目標とする。キャリア講座、個人面談、先輩・卒業生との交流などを通じて、キャリア教育にも力を入れていく。

釜田 公良 教授 のプロフィール

小林 毅ゼミナール

保険論

2年生は、保険論の基礎を学びます。

3 年生は、参加者の希望に従って、保険論に限らず金融論の様々な分野について勉強します。金融機関や金融市場、金融商品といった分野が主な対象となります。

【参考】: 最近輪読で使用したテキストの一例

  • 「初めて学ぶ保険のしくみ」 中央経済社
  • 「新・金融経済と証券投資」 中西出版
  • 「ファンダメンタル投資の教科書」 ダイヤモンド社

他にも、グループ学習(グループごとにテーマを決めて調査・発表する)などもあり、参加者の意向で決定します。
最近は、3 年生の秋学期は日経 STOCK リーグ(バーチャル株式投資やレポート作成などの学習コンテスト)に参加することが多いです。

4年生は卒論(テーマ自由)作成・発表が中心です。

小林 毅 教授 のプロフィール

鈴木 崇児ゼミナール

都市・交通問題の研究

新型コロナウィルスの感染拡大が継続し、私たちの活動はかなり制限され、相変わらず、息苦しい毎日が続いています。日々のくらしを支える都市や交通にもコロナ禍は多大な影響を及ぼしており、短期的には厳しい対応がせまられています。一方、長期的にみれば、現在は都市や交通のあり方を大きく変える歴史的な転換期を迎えているのかもしれません。

本ゼミナールでは、都市・交通問題の構造の理解とその解決方法を経済学的な視点から学ぶとともに、ゼミ生同士のグループでのコミュニケーションを活かして協調的に問題解決ができる人になることを目指しています。コロナ禍が招いた現在の状況を考慮すれば、本ゼミナールで取り組むべき課題が山積でみなさんを待っていると言えるでしょう。ゼミの内容と計画は以下に示す通りですが、ゼミ生の意見も取り入れながら柔軟に変更して行きたいと思っています。

2年次には、コミュニティバスの運営という身近な交通プロジェクトを地域における交通問題への取り組みの実例として捉え、経済理論と現実問題の関係やプロジェクトマネジメントの方法論を学びます。また、2から3年次にかけては、ゼミで統一したテーマについて各自がレポートを作成し、相互評価に基づく協調学習を行います。学生間の相互評価を通じてテーマについて広く知識を修得し、各自のレポート作成能力の向上を目指します。3年次の前半では、社会問題の理解や解決を促進するためのツールであるゲーミングシミュレーションにグループワークで取り組みます。後半には、ゼミ生が交代で講師として興味を持った社会問題についてプレゼンを行い、グループディスカッションを通じてその解決策を議論します。また、4年次には、それまでの学修成果を基礎として各自で卒業論文を作成します。内容については、希望があれば、都市・交通以外の分野でも構いません。

鈴木 崇児 教授 のプロフィール

平澤 誠ゼミナール

財政政策

財政政策とは、政府が公共投資や政府消費などの政府支出、あるいはその財源となる税を変化させることで、経済に働きかける政策のことです。財政政策に関わる問題としては、例えば、経済の変動に対して財政運営、財政政策がどうあるべきか、また、それがマクロ経済に与える影響について(どのような効果があるのか、意図した効果は本当に得られるのか、など)や財政の持続可能性の問題(政府の累積債務問題、政府は破綻することなく政策を実行していけるのかどうか、など)といった問題があります。このゼミでは、そのような財政政策に関わる問題について勉強していきます。

まず、2年次から3年次前半では、財政政策の問題を議論する際の土台となる財政学の基礎を学習します。そのために、ゼミ生の興味に合わせて選んだ財政に関するテキストを輪読します。そこでは、単にテキストを読んでまとめるだけではなく、例えば自分自身でデータを集めてテキストの中のグラフを再現してみたり、データを延長して(あるいは他の国や地方のデータを使って)グラフを描いてみたり、また、理論的な議論を数値例によってシミュレーションしてみたりしながら、テキストをより深く読み込んでいきます。本演習は、ゼミ生が割り当てられた箇所を発表する発表形式で進めていきます。発表者以外のゼミ生も、質問をしたり、発表者と議論をしたりして、積極的にゼミに参加する姿勢が要求されます。

続いて3年次後半には、卒業論文のテーマの決定を目指して財政政策に関わる問題について各自(あるいはグループ)で調査、検討をしてもらい、その結果を発表してもらいます。この段階は、まだ情報交換の意味もありますので、他の人の発表を聞いて、そこから何か自分が興味のある問題を見つけてもらっても構いません。そして、4年次には、各自でテーマを設定して卒業論文をまとめてもらいます。なお、卒業論文の内容については、定期的に中間報告をしてもらいます。希望があれば毎回でも構いません。内容がまとまってから発表をするのではなく、定期的に発表をするためにまとめる、という作業を繰り返して、卒業論文を完成させてください。

平澤 誠 教授 のプロフィール

古川 章好ゼミナール

地方財政学

普段我々は消費税を始めとする税金を払っている。政府は、その税金を使って公共投資等の公共サービスを提供している。財政学では、このような政府が行う経済活動に注目している。財政学で扱う分野は広大であり、例えば「政府」といってもその種類には様々なものがあり、代表的なものとして、国、都道府県、市町村がある。古川章好ゼミでは、都道府県や市町村といった地方政府による税金の取り方およびその使い道を経済学の知識を利用して考察することにより、地方政府が経済に与える影響を考えることを目的とする。

ゼミでは、まず財政学および地方財政学を理解するために必要であり、その基礎となるマクロ・ミクロ経済学の知識の習得を目指す。そのために、ゼミではマクロ・ミクロ経済学に関して学び、知識を再確認する。実際のゼミでは、各ゼミ生の担当を決めた上で、担当部分に関してゼミ生が報告し、質疑応答をする予定である。3年次にはゼミ生の関心のあるテーマに関して研究活動を実施する。まずは研究活動方針について議論する。その後、決定した研究テーマに関してゼミ生で報告し、質疑応答を行う。さらに、他の大学が集まってお互いの研究内容を報告するインターゼミ等に参加して報告することも予定している。4年次にはこれまでの報告を通じて各自で関心のあるテーマを決定し、卒業論文の完成を目指す。

古川 章好 教授 のプロフィール

内田 俊博ゼミナール

行動経済学・行動データサイエンス

内田ゼミでは、行動経済学とその分析手法や応用方法を学びます。最近、行動経済学の面白い研究例を紹介した書籍が多く出版されています。しかし、本ゼミでは面白いエピソードを学ぶだけで終わりにせず、行動経済学を用いた分析や新たな応用ができるようになることを目標とします。そのため、行動経済学の分析フレームワークとともに、プログラミング言語のPython(パイソン)や関連するデータサイエンスの手法も積極的に学んでいきます。その意味で、ゼミの分野を行動経済学及び「行動データサイエンス」と名付けています。

具体的には2年次と3年次に以下のような内容を学ぶ予定です

  • 行動経済理論(リスク回避・時間割引・社会的選好の理論と測定方法)
  • Pythonの基礎
  • Webアプリの作成と経済実験入門
  • Pythonによる機械学習・ディープラーニング入門
  • スクレイピングによるデータ収集と自然言語処理
  • 行動経済学のマーケティングやマクロ経済分析への応用

また、3年次の秋学期には中部経済学インターゼミに出場します。4年次は各自で卒業研究を進めてもらいます。また、必要に応じてより進んだ分析手法も学んでいきます。

内田 俊博 教授 のプロフィール

都丸 善央ゼミナール

ミクロ経済学・ゲーム理論:経済学的思考をしよう

《基本方針》

【2年次】
『個人間や組織間で相互に依存関係があるときに、彼らがどのように行動するかについて分析を図る』ためのツールであるゲーム理論を学習して、論理的思考を涵養します。

  • チーム単位で学習内容の理解に努めてもらいます。
  • 事前に教科書の指定個所を読み理解してもらうことを前提に、チーム単位で問題を解いてもらいます。

【3年次】
経済学の基本的な分析ツールであるミクロ経済学について学習し、経済学的思考を修得してもらいます。

  • チーム単位で教科書の担当箇所の理解に努めてもらいます。
  • チームで担当箇所についてパワーポイントを利用して講義してもらいます。
  • 講義担当チームは担当箇所にかかわるオリジナル問題を作成し、それを他のチームに解いてもらいます。

【4年次】
卒業論文の作成をしてもらいます。

  • 自分が関心を持つテーマについて掘り下げてもらいます。
  • 2万字以上の論文を作成してもらいます。

都丸 善央 教授 のプロフィール

増田 淳矢ゼミナール

統計学

統計学とは統計データに関する学問です。統計データというのは数字の集合であるため、数字にアレルギーがあると勉強するのがいやになってしまうかもしれませんが、数学自体は四則演算程度ができれば、なんとかなります。近年はそれにコンピューターとインターネットが加わった感があります。昔は100 個ほどのデータの平均を計算するだけでもしんどいものでした(想像してみてください、電卓を 100 回たたく姿を)。それが現在では Excel で一瞬に終わります(データを 100 個分 Excel に入れるのはしんどいですが)。また、昔は統計年鑑等を図書館から借りて、ひたすら手打ちしていました。それがインターネットの発達により一瞬でデータを取得することができます。

さて、本ゼミは次のような内容を行います。

「データをインターネットから取ってきて、分析を行い、それをプレゼンする」ことを学びます。

【2年次】

  • 統計データを取得する方法と分析する方法を学びます(コンピューター実習)
  • 教科書の輪読や統計学の授業は行わないです(必要に応じて講義を行う可能性があります)

【3年次】
インターゼミ(他の大学と集まって研究報告を互いに行う会)に参加します。自分たちでテーマを決めて、データを探して分析を行い、プレゼンの練習をして本番の報告に臨みます。

【4年次】
卒業論文を書きます。

増田 淳矢 教授 のプロフィール

齊藤 由里恵ゼミナール

財政・社会保障

本ゼミナールでは、財政、社会保障の在り方を考察するとともに、財政制度、社会保障制度は経済活動に与える影響が大きいことから、財政や社会保障のみならず、社会や経済の現象を対象とし、経済学の視点から考察する力を養う。

そのため、West論文研究発表会(https://west-univ.com/)への参加や、問題解決のためのプロジェクト、コンテストの参加も予定している。

また、財政や社会保障に限らず、社会や経済に関する問題解決、ディベート等も予定している。さらに、外部講師を招いての講義等、より社会への関心を深めることもおこなう。

以上を通して、『①コミュニケーション能力』、『②論理的思考能力』、『③プレゼン能力』を向上させることを目的とする。自分の意見を他人に伝える能力、ディスカッションする能力を身につけることは、就職活動を有利に進めるためにも必要となる。

【演習Ⅰ】
社会や経済の現象を考察することをはじめ、スタディスキルやプレゼンテーション技術等基礎的なスキルを磨く。個人・グループ単位での報告を中心に行う。

【演習Ⅱ】
社会保障制度をはじめとし、政府の経済活動について、グループ単位で論文の執筆や、 ディベートも行う。

【演習Ⅲ】
卒業論文の執筆を行う。

齊藤 由里恵 准教授 のプロフィール

西本 和見ゼミナール

経済学史

このゼミナールは、経済学史(経済学の発展の歴史)のゼミです。経済学史とは、どんな経済学者によって、どんな時代背景の中で、どんな思想の中で、理論が生まれたのかを過去に遡って見ていくという学問です。

経済学史を学ぶことで何が得られるでしょうか。私の経験をお話しすると、お恥ずかしながら私が大学入学したての時、人の好意でさえお金で買えるんじゃないかと思っていました(本当にお恥ずかしいですが)。もちろん、そんなこと口には出しませんでした。でも心の中では、世の中結局「地獄の沙汰も金次第」のところがあって、皆、口には出さないだけで、本当はちょっとくらいそういう風に思っているんじゃないかな、と密かに思っていたんです。それくらい大切なのが経済で、だから経済学を学ぶ意味があるのだと。でも、歴史系のゼミに入って過去の経済学者の考えを深く知ることで、そうじゃないんだと気づかされました。私たちの知る経済理論は理論だけで独立しているのではなく、その経済学者が生きた「時代」、どんな経済像を捉え、経済はどうあるべきだと考えるかという「思想」も合わせて見る必要があって、そうするとこれまで知っていた理論のイメージががらっと変わる、ひいては経済学のイメージも変わる・・・。それが私にとっての経済学史の魅力であり、得られたものです。このゼミでは、経済学史を通じて、またそれ以外の体験から、自分なりの「気づき」の経験をしてほしいと思います。

2年次後期では、心理アセスメントテストで自分を見つめたり、文章の書き方・発表の仕方を復習します。テキストは、キシテイニー『経済学史』です。

3年次では、自主性を重んじて、1年間のテーマを選んで活動してもらいます。4年次では卒論指導を行います。計画段階ですが、4年次では他大学とグループ発表・卒論発表の機会を設けます。

西本 和見 准教授 のプロフィール

深堀 遼太郎ゼミナール

労働経済学

労働経済をテーマに、学修や研究を行っていきます。教員は必要な解説・指導・サポートは行いますが、主役となるのは受講生自身です。正規の授業中には、プレゼンテーションを含む報告、ディスカッションを主に行ってもらいます。しかし報告のためには授業時間の外(夏休み含む)で個人あるいはグループで準備する必要があることを了解しておいてください。サブゼミも実施するかもしれません。

2年生秋学期には、受講生の興味・関心を拡大・深化させるためにテキスト(大湾秀雄著『日本の人事を科学する:因果推論に基づくデータ活用』)の輪読を予定しています。

3年生になると、4~5人のグループで共同研究を行ってもらう予定です。研究成果はISFJ日本政策学生会議など外部で発表してもらうことを目標にします。具体的な参加先はCOVID-19の状況にもよります。ISFJの場合は、夏に関西or東京で中間発表、12月に東京(2日間)で最終発表の機会があります。そのため懐に余裕があると良いかもしれません。ゼミでは研究の進捗報告、それ以外は輪読等や論文執筆に必要な知識・スキルのレクチャーを行います。

4年生には、各自の興味関心に従って個人で卒業論文を執筆してもらいます。ゼミでは各自の報告と討議を行っていきます。

外部との調整が必要なので確定ではありませんが、希望があれば3・4年生の時に他大とのインゼミも検討します。インゼミに限らず、ゼミ運営に関する要望があれば是非、受講生サイドから提案してください。

ゼミで肝心なのは受講生が「自分の頭でとことん考え抜く」ことであり、労働経済はあくまで考察対象に過ぎません。仮説を立て、それが成立するのか実証的に解明するプロセスを経験することは、今後の社会を生き抜く上で必要だと考えます。ゼミの間は、和やかな雰囲気をつくりつつも真剣勝負で挑んでください。他者の報告中であっても「自分ならこうする」「自分ならこう考える」と常に考えてください。

学年を超えた繋がり・連携体制をつくりたいので、3・4年次には後輩ゼミ員へのサポートも期待します。

深堀 遼太郎 准教授 のプロフィール

石田 貴士ゼミナール

消費者行動分析・アンケート調査法

私たちは、日常的に様々な意思決定を行っています。お昼に学食で何を食べるか、夏休みにどこに旅行するか、健康のために運動をするか等々・・・経済学では、消費者が合理的であることを前提に、消費者の意思決定を分析します。また、消費者が合理的な行動をしていない場合は、心理学の理論を取り入れた行動経済学によるアプローチが行われています。消費者がどのように意思決定を行っているかや、意思決定に影響を与える認知や態度がどのように決定されるかを知ることは、企業や自治体などにとってもマーケティング戦略や政策を検討する上で、非常に重要な示唆を与えてくれます。

本ゼミナールでは、私たち消費者が生活の様々な場面において、どのように意思決定を行っているかについて、アンケート調査により得たデータを元に、統計学や計量経済学の手法を用いて明らかにしていきます。アンケート調査は、消費者などの生の声を聞くことができる非常に強力なツールですが、調査票作成や調査方法が適切でないと、間違った情報を拾ってしまったり、データ分析に使えなかったりと、案外難しいものです。(中には結果ありきで、そこに誘導するような悪質なアンケートも見かけます。) また、調査により得られたデータも、そのまま眺めているだけでは、有益な情報をほとんど与えてくれません。アンケートデータの情報を最大限活用するためには、様々なプロビットモデル(順序・多項、多変量) や、主成分分析など、アンケートデータの分析に適した分析手法を適用することが必要です。ゼミナールでは、アンケート調査の実施方法について学習し、実際に Google フォームを利用した調査を実施するとともに、そのデータの分析手法についても演習形式で学習します。

ゼミナールの進め方は、現在のところ以下のように考えていますが、皆さんと相談しながら調整します。

【2 年次】
消費者行動に関するテキストを読み、その内容をプレゼン

【3 年次】
卒業研究の進め方、論文の書き方についての学習
統計ソフトを使ったデータ分析の手法(演習形式)
アンケート調査法の学習、Google フォームを利用したアンケート調査の実施

【4 年次】
関心のあるテーマについての論文を読み、まとめた内容をプレゼン
卒業論文を執筆 (アンケート調査、消費者分析、データ分析のどれかに該当していれば OK)

斎藤 佑樹ゼミナール

国際貿易、経済成長

国際貿易とは、異なる国の間で財・サービスの交換(輸出・輸入)を行うことです。国際貿易は経済学において非常に重要なトピックの1つであり、現在の世界経済とは切っても切れない関係にあります。これまで、貿易といえば最終財(製品)の貿易が大部分を占めていましたが、近年では中間財(部品)の貿易や生産過程の海外委託(オフショアリングや海外アウトソーシング)などが主流になっています。例えば、本社が日本やアメリカにあるメーカーのスマートフォンは、その部品の多くは日本、アメリカ、韓国などで製造され、本体の組み立てはホンハイなどのEMS企業に委託され、台湾や中国などで行われています。生産過程を海外委託することで、国内で生産に用いられていた資源を研究開発活動に投入することが可能になり、その結果、国内での研究開発活動を増やすことができます。例えば、アメリカにあるスマートフォンメーカーは、製品の生産は海外で行い、アメリカ国内では新機種の開発などの研究開発活動のみを行っています。生産過程の海外委託による国内の研究開発活動の増加は、新技術の発明をもたらし、その国の経済成長に大きく寄与します。このように、国際貿易は経済成長とも密接な関係があります。

このゼミでは、国際貿易または経済成長について勉強していきます。具体的な内容は以下の通りです(ただし、ゼミ生の希望に応じて内容等を変更する場合もあります)。

【2年次】
国際貿易または経済成長に関するテキストを輪読し内容について議論することで、幅広く国際貿易または経済成長について学びます。また、報告を通じてプレゼンテーションの能力の向上を目指します。

【3年次】
2年次で興味を持った内容に関して調査し、報告を行ってもらいます。自分の報告や他の人の報告をもとに卒業論文のテーマを決め、卒業論文を作成するために必要な内容を学習します。

【4年次】
卒業論文の作成とその内容の報告を行ってもらいます。

斎藤 佑樹 講師 のプロフィール

森本 貴陽ゼミナール

マクロ経済学・経済成長論

マクロ経済学は、経済全体の構造を数学的に理解しようとする学問です。中でも経済成長論は、時間を通じた長期的な経済の変化に関心を持ちます。時間を通じた経済の変化の主たるものが経済成長なので、経済成長論という名前が付いていますが、経済成長のみが分析対象ではありません。例えば、AIの発展が所得や資産の格差に与える影響や、国債残高の増大がどこまで許容されるのかといったことなども分析対象となります。また、受講生の希望がある場合は、マクロ経済学の経済成長論以外の範囲も扱います。

経済学を学ぶ意義は、知識を蓄積することではなく、論理性を修得することにあると考えています。マクロ経済学の知識は、多くの人にとってあまり役立つものではありません。せいぜい政治に携わる人か金融業に就職する人辺りに、ほんの少しだけ役に立つ程度です。ただ、経済学を学ぶことは論理性を修得する際には役立ちます。経済学が、現実経済を数学という論理的なツールで分析する学問だからです。ただし、ただ教科書を読むだけでは知識の蓄積に過ぎません。論理性の修得のためには、ひたすら考えて他人を納得させられる程に深く理解することが重要だと思います。ゼミでは輪読(事前学習とその報告・議論)を主として授業を行うので、深く理解し説明することが要求されます。そのため、論理性の修得の絶好の機会になると思われます。

【2年次】
教科書を輪読し、マクロ経済学の基礎知識・概念の理解を目指します。教科書は2年次秋学期の「マクロ経済学」の教科書と同じものを使用しますので、同時に履修することをお勧めします。「マクロ経済学」の授業と輪読で重複する内容も多いため、単位も取りやすいかと思います。

【3年次】
マクロ経済学の発展的な内容(経済成長論など)のテキスト・文献の輪読を通じて、卒業論文のテーマを決めます。また、そのテーマに関連した文献の精読・発表を行います。

【4年次】
卒業論文の執筆とその報告を行います。

森本 貴陽 講師 のプロフィール

塚本 高浩ゼミナール

地域データ分析

本ゼミナールでは、地域に関するデータを用いた統計分析を行います。少子高齢化や人口減少、商業を含めた地域産業の衰退、公共交通の確保など、地域が抱える問題は山積しています。こうした問題に対して、経済学を含めた様々な知識と実際の統計データという根拠を基にしながら、論理的に解決策を示すことを目指します。こうした統計的思考による課題解決能力は、社会に出てから一層求められる能力です。

統計分析ではプログラミング言語「R」を使用します。プログラミングと聞くと一見難しそうですが、大部分は慣れの問題です。ある程度慣れてくるとExcelでマウスぽちぽちしながら統計分析する方が煩わしく感じるでしょう。ただし、コンピューターは忖度してくれないので、自分がやりたいことをコンピューターで実行するためにはどうすればよいのかを自ら考え、論理や記述に抜けがないプログラムコードを書く必要があります。よってプログラミングの学習をすることは論理的な思考力(と忍耐力)の向上にもつながります。

現段階では、下記の年次計画を構想しています。ただし、受講者の希望によって変更が生じる可能性もあります。

【演習Ⅰ】
(2年次):プログラミング言語「R」を用いて統計分析を行う手法を学びます。終盤には、各人の興味に基づく簡単なデータ分析もやってもらいます。また、日本統計学会公式認定「統計検定2級」の取得を目指します。

【演習Ⅱ】
(3年次):グループごとにテーマを定めて研究を行い、研究成果を他大学との共同研究報告会であるインターゼミで発表を行います。

【演習Ⅲ】
(4年次):各人の興味に基づいて卒業論文の執筆を行います。データを用いた分析が含まれていればテーマに特段制限はありません。

※特段の理由がない限り、2年次秋学期に「計量経済学Ⅰ」と「経済特殊講義Ⅲ」を履修してもらいます。

塚本 高浩 講師 のプロフィール